三毛猫ホームズの推理(赤川次郎)~優秀猫ホームズのデビュー作!

本の感想

最近、何冊か「三毛猫ホームズ」シリーズを読んでいますが、どれも面白くて、「さすが赤川次郎だな」なんて、評論家ぶっていましたが、

うちの奥さんから、「三毛猫ホームズシリーズは、一番最初が面白いって聞いたことあるんだよね。」なんて聞かされました。

そんなこと聞いたら、読みたくなるじゃないか!

なんて、思っていたところ、ちょうど本屋で目に止まりました。

これは読むしか無いな・・・と、運命的なものを感じて、早速手に入れて、読むことになりました。

一言でいうと、「面白かった!」。すでにシリーズ開始当初から、シリーズの土台は出来上がっていたんだなといった感じです。

それと、ホームズは最初は主人公・片山儀太郎の飼い猫じゃなかったんですね。

長く続いているシリーズの「初回」特有の、他の回とは違う雰囲気を感じつつ、

この、「三毛猫ホームズの推理」も、とても面白く読ませていただきました。

ということで、この記事では、
「三毛猫ホームズの推理」を読んだ僕の感想をご紹介します。

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あらすじ

のっぽで長身で童顔の刑事、片山。事件現場に行けば、血を見て卒倒してしまい、それに女性恐怖症。そんな片山刑事が女子大である調査を行うことになった。

女子大で調査を依頼したのが森崎文学部長。女子大では森崎の飼い猫、天才猫ホームズに出会う。

様々な事件が発生し、片山はホームズの助けを借りながら事件を解決していく。

今まで読んだ三毛猫ホームズシリーズの中で一番おもしろいかも

読んだ後の率直な感想はまさにこれ。シリーズの中で一番おもしろい!って思ったのがこれでした。三毛猫ホームズシリーズの一番最初の本は「三毛猫ホームズの推理」なんですが、この話が一番おもしろいかもしれないです。

この話は2つの事件が起きて、その事件に片山が巻き込まれていくというストーリー。その事件が解決するまもなく、次から次へと事件が発生。次第に大きな闇が解明していきます。

事件が起きる理由や、犯人の動機、そして、事件のからくりなど、片山が次々と巻き込まれて、そして悩まされていく姿が面白いと言うか、「かわいそうに・・・」と思ってしまう部分があり、感情移入していきます。

女子大の事件を解明しようとすればするほど、何故か自分の周りの人間も絡んでいくという様が面白い。

次第に眠そうで体調を崩していく片山の同僚刑事の林。
不審な外出や外泊をしても何事もなかったかのように振る舞う妹晴美。

常に片山目線で語られる事件の内容と推理。それと片山の周りで起こる同僚や身内の不穏な動き。それがすべて解決したときの、読後の「すっきり感」が、たまらなく良かったです。

で、やっぱり、この登場人物の中で、一番優秀なやつは、「ホームズ」でした。

不意なところで、飛び出すホームズ。
何かを訴えかけようとするホームズ。

ここぞというときの「ホームズ」の動きが、事件解明の鍵をにぎるのは、この三毛猫ホームズシリーズの一番おもしろい部分ですね。

・・・というか、ホームズがいないと、事件解決しないじゃん!

と、やっぱり突っ込みたくなりました^^;

実は優秀だった片山刑事

そうなんです。今まで読んだシリーズの中で、この「三毛猫ホームズの推理」においては、片山刑事の推理力が発揮されます。

片山刑事の密室の謎を解くあの推理は、推理小説の主人公さながらの推理!そんな片山刑事を目撃することができるのは、もしかすると、シリーズの最初「三毛猫ホームズの推理」だけかも。

思わず読んでいた僕も、「おぉ!」と思ってしまいました。

・・・ただ、まぁ、「ホームズ」のヒントがあればこそですけどね。

モテモテの主人公「片山」

なんで、あの片山がモテるのか甚だ疑問なんだけど、実際、ある女子大生と恋仲になるという、羨ましいストーリー展開。ただ、結局いつも事件に巻き込まれて、うまくは行かないんですよね。

片山28歳の男性。かたや女子大生。女子大生といえば、18~21ぐらい?
なんとも羨ましいシチュエーションだ。

でも、片山刑事のプライベートの勝負服を妹晴美に選んでもらったときの、時代感がなんとも言えず、昭和を感じました。

そりゃそうだ。初版は昭和60年。逆に、今そのファッションだと、一廻りしてイケメンに見えるかもね。

蓋を開ければ意外とベタな展開

「なんでこの人が!」と思わせる犯人。自分の周りで起きる不可解な事。
それをすべて解いたときに、片山刑事の衝撃は計り知れないものが、あったのかも知れないですね。

でも、すべて解明した時、よーく考えると、「意外とベタな展開なのね」と思った部分もあります。

それでも、読後の満足感はあったし、最初から最後までワクワク感が止まらず、一気に読み進めることができた小説なので、
「ベタな展開が一番おもしろい!」と思ったのでした。

まとめ

この記事では、「三毛猫ホームズの推理」の僕の感想をご紹介しました。

やっぱり、ホームズがいないと事件は解決しませんでしたね。

でも、このお話では、シリーズでは唯一、片山刑事が推理力を発揮するので、推理小説の主人公らしい行動をとります。

三毛猫ホームズシリーズの中では一番おもしろいかもって思いました^^

それでも、片山兄妹のやり取りや、ホームズとの関係を見ると、三毛猫ホームズシリーズの土台は、すでに初回でしっかりと固まっていたんですね。

初版は1985年ですが、今でも比較的簡単に購入はできます。
アマゾンでも見つけることはできるので、気になる方はチェックして下さいね。

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