誰が勇者を●したか~努力の賜物ですね

本の感想

「誰が勇者を●したか」(著者:駄犬 スニーカー文庫)
正直な感想を言うと、面白かったです。

「勇者は魔王を倒した。
同時にーーー

帰らぬ人となった。」

帯にはこのように書かれている本書。
この帯の一文にだいぶ心惹かれました。

やっぱりこういう魔王討伐ファンタジーって、全員帰ってきてハッピーエンドじゃないですか。

それが、魔王を倒したにも関わらず、勇者が帰らぬ人となったって、どういうこと?
って思ってしまいましたね。

実際に読んでみると、内容にかなり引き込まれていって、一気に読み終えてしまいました。
悲しくあり、そして悲しくもあるが、優しいお話です。

ということで、この記事では、
「誰が勇者を●したか」を読んだ僕の感想をご紹介していきます。

この記事は、「誰が勇者を●したか」の多少のネタバレを含みます。

「まだ読んでないから、ネタバレは読みたくない!」という方は、ページを閉じてくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・いいかな?

それでは、

「誰が勇者を●したか」を読んだ僕の感想をご紹介していきます。

 

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あらすじ

勇者が魔王を倒すために旅に出た。パーティーメンバーは、剣聖レオン、聖女マリア、賢者ソロンそして、勇者アレス。この4人で魔王討伐の旅に出た。

そして、見事魔王を討伐。
しかし、王都に帰ってきたのは、勇者アレスを除く3人のメンバーだった。

魔王討伐から4年後。勇者の偉業を称えるため、文献に編纂する事業が立ち上がった。

当時のパーティーメンバーに話を聞くも、ほとんどが勇者の最後について詳しく話してはくれなかった。
はぐらかしたり、一言で終わらせたりと、誰もはっきりと教えることはなかった。

賢者ソロンに話を聞くと最後に「勇者アレスのことをまとめるのであれば、故郷のタリズ村まで行くんだな。」と言われ、タリズ村まで足を運び、勇者アレスのことについて話を聞くことになる。

 

勇者の印象は「平凡な男」

レオン、マリア、ソロンが話す、勇者は、本当に、平凡な男という印象。

3人と勇者は、ファルム学院という「勇者を育てる学校」で初めてであった。

そこで出会った勇者の印象は、「平凡な男」だった。
剣に才能があるわけでもなく、回復魔法が使える素養があるわけでもなく、魔術師としての才能があるわけでもない。
何も出来ない、普通の男。

しかし、彼は諦めなかった。
何度も何度も剣を振るって、倒れるまで修行を行い、マリアにしつこく回復魔法を教えてもらうよう頼み、マリアの依頼をこなしていったり、
ソロンに魔法を教えてもらいながら、何度も何度も挑戦していった。

彼は、3年経つと、周りの誰よりも強い剣士になり、初歩の回復魔法ぐらいは使えるようになり、指の先から僅かな炎が出るぐらいの初歩の火の魔法が使えるようになっていた。

この、勇者の「努力」がかなり印象に残りました。
普通「勇者」といえば、何でもできるような、万能な存在という印象でしたが、この本の勇者は、完全に「努力の賜物」です。

最初から剣を使えたわけではない。冒険者を少しやっていたのか、我流で使えるようになっていたぐらいの剣の技だし、
回復魔法や他の魔術に至っては、素養すらなかった。
そんな彼が、3年間、死に物狂いで倒れるまで修練に明け暮れた結果、剣もそこそこ強くなっていたし、回復魔法や魔法は、初級ながら使えるようになった。

ただ、剣はやっぱり、レオンのほうが上だし、回復魔法はマリア、魔法はソロンのほうが断然上だった。

この3人を仲間に入れて、魔王討伐の旅に出たという功績も「勇者」なのでしょうね。

剣聖レオン、聖女マリア、賢者ソロンは、実力は確かにあるが、我が強すぎて誰かと助け合いながら旅をするということは出来ないだろう。
多分、この勇者がいなければ、3人をまとめ上げることは出来なかったでしょう。

この本に出てくる勇者って、そういう素養も兼ねているんでしょうね。

神から授かった「力」ではなく、自分の努力と、クセが強い3人をまとめ上げる「力」に、僕はこの勇者に好感を得ました。

 

努力を続けることができる「才能」

周りから「無理だよ」「諦めちまいな」「できるわけ無いだろう」等と言われても、自分の信じた道を突き進み、努力を続ける大切さを、この本を読んで感じました。

この世界は、運の良いことに?「魔王」なんて存在しませんから、新しいことといえば、「趣味」や、「副業」など、そっち方面なんですけど。

体外、新しいことに挑戦しようとすれば、「それって、無理じゃない。」「うまくいくんだったら、みんなやってるよ。」なんて、言われるのがオチです。

それでも、「これをこうすれば、うまくいくんじゃないか。」と自分の信じた道を突き進み、努力を続けていく事で、新たな世界が切り開かれると思います。

この本の主人公のように、「倒れるまで剣を振り続ける」なんてことは出来ませんが、それでも、「結果が出るまで諦めずに努力を続ける」気持ちを持っておきたいなと思いました。

 

まとめ

「誰が勇者を●したか」を読んだ僕の感想をご紹介しました。

この本は、前から気になっていたんですが、手に取らなかったんですよね。
で、最近やっと手にとって読んでみました。

いや、ほんとに面白かったです。ただ、帯などで、「読む度ボロ泣き」って書いてあったんですが、そこまでボロ泣きはしなかったです。

確かに、感動する部分もありますが、「読む度ボロ泣き」 まではしませんでしたね。
期待が高すぎたのかも?

この本は、続編もあるようなので、機会があったらそちらも読んでみようと思います。

 

今回ご紹介した本は、こちらです。

 

 

 

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