アリ・アスター監督の「ボーはおそれている」という映画を見ました。
知り合いから教えてもらって興味を持ったので、見たんですが・・・すごく不思議な映画です。
現実なのか、妄想なのか・・・、境がわからなくなるような、そんな映画でした。
不思議な世界に引き込まれたい・・・という方に、おすすめの映画ですね。
不思議な世界観なんですが、意外とクセになります。
アリ・アスター監督の作品は、「ボーはおそれている」の他にもあるので、また、探してみたいなーと思います。
ということで、この記事では、「ボーはおそれている」を見た僕の感想をご紹介します。
この記事では、「ボーはおそれている」のネタバレを含みます。
「映画を見る前に、ネタバレはしてほしくない!」という方がいたら、ページを閉じてくださいね。
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いいかな。
それでは、「ボーはおそれている」を見た僕の感想をご紹介します。
あらすじ
父の命日に実家に帰省することにした、主人公 ボー。当日に寝坊し、慌てて家を出るが、家の鍵と荷物をなくしてしまう(多分盗まれている)。そのことを母に伝えた次の日に、母が亡くなった事を知る。その後、風呂に入っているときに、天井から男性が降ってきて慌てて外に出た際、車に轢かれてしまう。
母親にトラウマを植え付けられた男性の話
最初から最後まで不思議な映画でした。
町中の雑踏でさえも、面白く特徴的で、全編通して目が話せなかったです。
この話って要約すると、幼少期に母親からトラウマを植え付けられた男性の話・・・だと思っています。
主人公の男性 ボー は常に何かに怯えているような感じですが、子供の頃の思い出として登場するボーはそんな感じではありませんでした。
子どもの頃に母親から影響を受けた結果、精神的に参ってしまったんじゃないのかな?と思います。
映画で描かれるボーの目的は、母親が住む家への帰省です。それだけなんですが、様々な困難が待ち受けていて、不思議と中々帰れません。
普通に寝ているだけなのに、隣の住人から「音楽がうるさい」と言われて、最終的に隣の住人を怒らせて腹いせにガンガン音楽を鳴らされてしまうし、それが原因で寝坊し、飛行機の出発時間ギリギリで家を飛び出すも、忘れ物を取るために、数秒だけ部屋の鍵を挿しっぱなしにして荷物を置いてしまったがために、盗まれてしまうし。
その状態でコンビニで水を購入するために部屋を開けると、町中にいたやばい人たちに部屋を荒らされてしまうし。
最初のシーンだけでも、色々ありすぎてお腹いっぱいになります。
ボーを車で轢いてしまった夫婦は、罪滅ぼしのためか、ボーを自宅で療養させることにします。旦那は医者ということなので、治療の一環と考えればそれも納得?ですが、それでも、普通は病院で入院させますよね。
しかも、3日も目覚めないとなれば、病院で治療するのが普通だと思うんだけど、なぜ自宅で治療するのか??
それに、妻が「チャンネル78を見て」とボーに伝えると、ボーは眼の前にテレビで「チャンネル78」を写します。すると、そこには自分の映像が映し出されていました。
しかも、巻き戻すと過去の自分の映像が流れます。
なぜか、早送りすると「未来の自分も見えてしまう」。なぜ?
実は、ボーの母親が監視をしていたということが判明。
しかも、車で轢いた夫婦の「旦那」が、母親が経営する会社の社員?だった。それと、自宅近くにいたやばい人たちの一人も社員。それに、映画冒頭に出てきた「セラピスト」もグルだったということが判明。
もしかすると、ボーは今までの人生、全て母親に支配されて生きてきたということなのか?
母親の役割は、子どもを見守り送り出すことって思っています。
しかし、ボーの母親は明らかにボーを自分の所有物として考え、自分の支配下に置こうとしています。
それを逃れるために、ボーは母親の影響のない土地で一人暮らしをしていたのでしょう。しかし、子供の頃に母親から受けたトラウマによって、精神的に参ってしまい、今では精神科の先生?セラピスト?を頼るまでになっています。
大人になってもなお、父親の命日として毎年母親から呼び出されていたと考えれば、母親の支配は、大人になったボーにも影響を与えていたと考えられるでしょう。
常になにかに怯え、何かあったら母親からの助言を聞いているような素振りをしているボーは、中年の姿であっても、中身は子どものままなのではないか。
いままで、母親の支配下にいたために、重要な決断をしてこなかったボーは、これからもそういう決断はできないままでいるのかもしれない。
ボーの常に何かに怯えている姿は、もしかすると、誰かに依存して生きていた人の末路をしめしているのかも。
最終的にボーは母親の首を絞め、母親の家から逃げ出した後、湖で何故か裁判?に。
母親側の弁護士が母親の正当性を主張し、そのままボーが乗っているボートが転覆。
最後の最後まで、母親からの地縛から逃れることができなかったボーの末路は、悲惨なものになってしまいました。
ボーはずっと散々な目にあってきているので、最後ぐらいは報われてほしかったとも思っていたんですが、映画の結末はそうではなかったですね。
なんか、もやもやする、不思議な映画でした。
まとめ
この記事では、「ボーはおそれている」を見た僕の感想をご紹介しました。
とっても不思議な映画でしたね。
最近良く見る映画は、MCUがほとんどでしたので、こういう映画は久々見ました。
ただ、なんかホント不思議な映画ですが、クセになる映画です。
「ボーはおそれている」の公式ページには、考察ページもあります。
もしかすると、あまりに不思議な映画なので、公式が自ら考察ページをつくったのでは?
面白い試みですよね。
でも、読んでみると、伏線とかにも気づくので、面白いです。
アリ・アスター監督の最近の作品は「ドリーム・シナリオ」という映画です。こちらの映画も面白そうなので、機会があればみたいですね。
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