桐島、部活やめるってよ~高校生活って青春ですよね

本の感想

「桐島、部活やめるってよ」
という本を読みました。

この本、映画化にもなりましたね。

話題になっていた本ですが、僕は一度も読んでなかったので、気になって購入しました。

 

 

実際に読んでみると、
「高校生の頃の気持ちが蘇ってきました。」

こういう生徒はこんな気持だったんだ。とか、
「あ~こういう気持ち、よく分かる!」とか、

僕はもう、40代後半ですが、
あの頃の気持が蘇ってきて、それと、今どきの高校生の気持ちがわかって、読んでいて楽しかったです。

ということで、この記事は、
「桐島、部活やめるってよ」のネタバレを含みます。

(´・ω・`)
「まだ本編読んでないので、ネタバレは読みたくないです!」

という方は、このページを閉じてくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

それでは、始めますね。

スポンサーリンク

あらすじ

とある田舎の県立高校にある男子バレー部。
その男子バレー部のキャプテンだった桐島が突然退部した。

その退部をきっかけに小さな波紋がいろんな生徒に影響していく物語。

桐島と同じポジションのバレー部 小泉風助
ブラスバンド部の部長 沢島亜矢
映画部初の賞をもらった 前田涼也
家庭に問題があるソフトボール部 宮部実果
野球部の幽霊部員 菊池宏樹

この5人の物語。

高校生の頃のリアルな気持ちになれる

高校生の頃に自分が感じていた感情や気持ちを僕はもう40代なので、ほぼ忘れてしまっているんですが、

この本を読むと、その頃の気持が蘇ってきました。

僕の高校生活は、学校の勉強は、程々に頑張りつつ・・・
部活に熱中したり、帰り道のゲーセンで友達と遊んだりしている毎日。

充実しているようでも、なんだか煮えきらない気持ちを抱えつつ、将来の不安も感じながら、そんなことを考えないように、見ないように・・・しながらも、

なんだか毎日楽しく過ごしているような。

高校の頃ってそんな気持ちで過ごしていました。

この、本を読むと、そんな、忘れていた高校の頃の気持ちが蘇って来て、あの頃は、楽しかったな・・・と思い出すことができました。

僕はどちらかというと、
映画部の「前田涼也」の気持ちが何となくわかります。

勉強はそれなりに頑張っていたつもりですが、運動は全然ダメ。

別に体格的に恵まれているわけでも無く、というか、逆に恵まれていない方でした。

足も遅いし、背も低いし・・・。

中学や高校って、背が高くて、足が速ければ、人気者ですよね。

その辺り、僕には全くそういう才能がなかったので、クラスでも目立たない方でした。

そんな僕だったので、「前田涼也」の気持ちが、なんかね、よ~くわかりました。

クラスでも目立たつ存在じゃない「前田涼也」。それでも、「前田涼也」には映画が好きで、映画好きの仲間たちがいて、好きな話題で盛り上がりながら、好きな映画を作れる環境にある。

確かに、クラスでは目立たないかもしれないけど、「前田涼也」の高校生活は、かなり充実しているんだなと思いました。

高校の頃ってたしかに勉強も大事だけど、仲間と一つのことにのめり込むことができるのも、大事だよなって思います。

僕も、部活にのめり込んでたし、それに、ロボットも作ってました。
そういう思い出って、成功したにせよ、失敗したにせよ、良い思い出になってるし、青春なんだな~って思います。

「いつだって映画の話をすれば、僕らの血液は温度を上げる。上がった温度の分だけ、救われたような気持ちになる。」

前田涼也の中に、こんな一文があります。

ちょっと気分の落ち込むようなことがあっても、それを思いっきり覆せるようなことがあれば、前に進んでいけることを物語っているような一文ですよね。

そんな、前田涼也とは逆に、クラスでは目立つ存在で、可愛い彼女もいるのに、毎日なにかにイライラしているような、煮えきらない毎日を送っているのが、「菊池宏樹」。

在籍していた野球部もサボりがちになり、将来の目標もない。

そんな彼が、ある日の体育の授業でこんなことを思っていた。

「だけど、そんな気分も全部一瞬で無くなってしまうくらいのものが、あいつらにはあるんだ。

どっちがむなしいんだろうな、俺と。」

菊池宏樹が、体育の授業でサッカーをしていたとき、前田涼也にボールをパスしても、前田が上手く処理できず、相手側にボールを取られてしまったとき、仲間内からは、

「菊池がミスをした」というふうに言われました。

そんなふうに、前田がいない存在として扱われていたことに対して、菊池はかわいそうだよなと思いつつも、

「だけど、そんな気分も全部一瞬で無くなってしまうくらいのものが、あいつらにはあるんだ。

どっちがむなしいんだろうな、俺と。」

と、思ってしまうのです。

体育が終わり、みんな引き上げていく時に、菊池は前田に「気にすんなよ」と言ってあげようかと思っていたが、

前田は同じ映画部の友達から
「今日から撮影やっぞー」と、声をかけられた時に見せた、前田の笑顔に

菊池は「ひかり」を感じています。

菊池宏樹のように、クラスで目立つ存在でいながらも、仲間と一緒に、何か一つのことに打ち込むことができる、「前田涼也」のことが羨ましいと思っているのでは、と思いました。

菊池は物語の中では、「前田涼也」に一目置きつつも、自身は結局行動には移しません。でも、17歳という年齢だったら、それでもありなのかと思ってます。

まだ17歳。でも、17歳の時点で、「前田涼也」のように行動した人に対して、光を感じているということは、今後、菊池も成長していくにつれ、「行動」していかないと、自分はまた17歳の頃に感じていた、もどかしい気持ちを感じてしまうんではないか、と考えるようになると思います。

行動していかないと、自分が臨んでいるものは何もつかめないのかも・・・と考えることで、将来、行動力のある大人になっていければ、菊池の高校生活も、前田が菊池に与えた影響も、きっと無駄なものではなかったのではないのかなと思います。

そういう成長過程としての高校生活なのだから、前田涼也の映画に対する行動力も、菊池宏樹の行動力のある人間に感化されつつも、自分はまだ煮えきらない態度も、

高校生としては、正解なんだろうなと思いました。

 

まとめ

この記事では、「桐島、部活やめるってよ」を読んだ感想をご紹介しました。

一つのことに打ち込んでいる、目立つ存在じゃないような生徒の気持ちとか、

クラスで目立つような存在でも、毎日どうすれば良いか自分でもわからない気持ちを抱えつつ、イライラしつつも、

一つのことに打ち込んでいる生徒に、自分にはない光を感じている生徒の気持ちとか、

この本を読むことで、高校生活の気持ちに戻りつつ、いろんな人の気持ちを垣間見えることができるので、面白かったです。

そして、最も重要なキーマン。
バレー部の元キャプテン「桐島」ですが、実はこの物語には登場していません。

なんで、部活をやめたのかが、実は最大の謎だったります^^;

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました