魔力の胎動~がんばる羽原円華!

本の感想

東野圭吾さんの「魔力の胎動」を読みました。

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魔力の胎動は、ラプラスの魔女の前日譚です。

 

※ラプラスの魔女を読んだ感想はこちらです。

ラプラスの魔女~それは魔術じゃなくて予測です
最近、ライトノベルばっかり読んでいたので、久しぶりにガッツリと東野圭吾の面白い小説読みたいなーと思っていたら、 書店でおすすめ棚にあったのが「ラプラスの魔女」でした。 直近で読んだ東野圭吾って「ガリレオ」ばっかりだったの...

それだけでも、面白いんですが、ラプラスの魔女に登場した羽原円華が大活躍します。

僕は、羽原円華は結構魅力的なキャラクターだと思います。そんな彼女が、魔力の胎動では、いろんな人の悩みを解決しようと奮闘します。

例によって、ちょっとぶっきらぼう的な感じなんですけど、それでも、ちょっと可愛らしい一面もあり、僕は気に入りました^^

この記事では、魔力の胎動を読んだ僕の感想をご紹介します。
魔力の胎動のネタバレを含みますので、「まだ読んでないから、ネタバレは読みたくないです!」という方は、このページを閉じてくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・いいかな?
それでは、魔力の胎動の感想をご紹介しますね。

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あらすじ

工藤ナユタは鍼灸師。成績が不調のベテランスキージャンパーや、後継者問題に悩んでいるプロ野球のピッチャー。彼らの悩みを解決するときに、工藤ナユタの前に不思議な娘、羽原円華が現れた。彼女の助言によって、問題が解決していく。

そんな中、工藤ナユタの恩師が水難事故によって息子が植物状態に。事故から立ち直れない恩師に円華が手を貸すことになる。

また、パートナーを失ったピアニストが失意の中にあることを知り、円華と共にパートナーが亡くなったとされる場所に赴き、真相を掴む。

そして、工藤ナユタ自身も自分の身に起きたことをしっかりと見つめることで、一つ壁を乗り越えて行くことになる。

一方、青江教授は県警の依頼で温泉地で起きた硫化水素事故について調査することになり、いたたまれない真相を掴むことになる。

震える唇

魔力の胎動はラプラスの魔女の前日譚です。ですので、時系列的に言うと、ラプラスの魔女のちょっと前の話になってます。
物語の前半は工藤ナユタという鍼灸師の話が中心になっています。
スキージャンパーや、プロ野球の選手。ピアニストまで、いろんな顧客の元に訪れて、悩みを聞きながら、その人が抱えている悩みを解決するような話になってます。
でも、それだけじゃ終わらないのが、東野圭吾。・・・さすがって感じです。

実は、工藤ナユタという人は、甘粕才生が以前作った映画「震える唇」の主演を努めた元俳優。

ここに繋がるのかとわかった瞬間、全てが見通せた気分になりました。

いや、ほんと、ビックリでした。
しかも、この工藤ナユタは、ある秘密を抱えています。しかも、前半部分にサラッと出てくるんですよね。

工藤ナユタが宿泊しているホテルに、羽原円華が突然きて、「私もこの部屋に泊まる」と言い出し、工藤ナユタがちょっと席を外している間に、パ●ツ丸出しでくつろいでいる・・・という、行動にでます。

流石に、僕がコレを読んだときは、「やりすぎだろ。」と思ったんですが、実はコレが後の伏線だったんですよね。

後に、円華が工藤ナユタに対して「ゲ●だよね?」と問います。
実は、円華は工藤ナユタがゲ●だとわかっていて、パ●ツ丸出しでベットでくつろいでいたというわけです。しかも、彼が襲ってこないと確信していたというわけです。

ここに繋がってくるとは、予想できませんでした。

しっかし、工藤ナユタがナユタを名前を変えるキッカケとなった、あれ。
震える唇のクラックアップをした日の夜に、水城に手をかけられてしまったあれ。
アレのお陰で、工藤ナユタはある意味トラウマになってしまったと言ってもいいだろう。

工藤ナユタがやっと当時の自分と向き合って、トラウマを乗り越えて生きていこうというさなか、映画プロデューサーの水城義郎が赤熊温泉にて硫化水素事故で亡くなったというニュースが流れ、工藤ナユタは「天罰か」と思うシーン。

工藤ナユタは、トラウマの原因になった男が亡くなり、人生を一歩踏み出せることになる。

ラプラスの魔女での最初の事件と繋がっていますね。

ラプラスの魔女の登場人物の甘粕才生もなかなかのサイコパス野郎でしたが、それに負けじ劣らず、水城義郎もなかなかのクズっぷりで安心しました。

ホントは、ラプラスの魔女で最初の甘粕謙人による犠牲者ということで、
「イケイケの映画プロデューサー」という感じがあり、ちょっと可哀想かな・・・
なんて思っていたんですが、

魔力の胎動に書かれている、工藤ナユタのトラウマの夜を読んでしまうと、マジで「天罰だな」と思ってしまします。

類は友を呼ぶと言うように、甘粕才生に負けじ劣らず、水城義郎もそれなりのクズでしたね。

中学生ですよって、大人が中学生に、そんな傷を残しちゃいけません。

こういうお話を読むと、「芸能界って怖いのね!」と思ってしまいますね。

工藤ナユタの話には必ず、羽原円華が登場します。
ラプラスの魔女では、かなり冷たい印象を持った羽原円華でしたが、魔力の胎動に描かれている羽原円華はちょっと可愛らしい印象を持ちました。

誰かのために役に立ちたいと思う気持ちで、悩んでいる人のために一肌脱ぐ姿は、年齢相応の感じを持ちました。

特に、後継者問題に悩んでいるプロ野球選手のために、演技をしてまで、若いキャッチャーをやる気にさせようとする姿は、なんとも微笑ましかったです。結局、演技は見抜かれて円華の作戦は失敗に終わるのですが、それでも、結果オーライということで。

羽原円華はラプラスの魔女でも活躍したんですが、それでもちょっと物足りないと思っていました。魔力の胎動で、思う存分活躍している羽原円華を読むことができて、楽しかったですね。

ラプラスの魔女の映画はまだ見ていないんですが、魔力の胎動の映像化してほしいなって、思いました^^

魔力の胎動の後半は、ラプラスの魔女で硫化水素事故で調査した青江教授が出てきます。と言っても、工藤ナユタとの絡みはなく、読んでいる僕としてはちょっとさみしい気もしました。

実は、ラプラスの魔女で調査に行く赤熊温泉の前に、灰堀温泉の調査に行っているんですね。
ラプラスの魔女で描かれていた赤熊温泉の事故は、事故かどうか疑わしかったのですが、灰堀温泉では、完全な事故でした。

しかも、仲良しの家族が亡くなってしまったという、なんともいたたまれない事故。物語ではありますが、ちょっとやりきれないです。

今回の灰堀温泉の調査は、助手の奥西哲子と共に現地に向かいます。
ウィキペディアでは奥西哲子は堅物で几帳面と解説されています。確かに、物語ではそんなイメージを持ちますね。決して美人とか人に好かれるようなう感じは受けないんですが、ラプラスの魔女の映画では、志田未来さんが演じています。
志田未来さんって、僕は子役のイメージだったんですが、すでに30歳でご結婚されていたんですね。

・・・でね、イメージだと、青江教授は、奥西哲子・・・あらため、志田未来さんと一緒に、灰堀温泉に行って、調査するわけです。

そのシチュエーションが「ちょっと羨ましいな」とか思ったりして・・・。

いつも大学では同じ研究室にいて、調査があればこうして共に赴いたりして、恋愛関係にならないんですかね。

ラプラスの魔女も、魔女の胎動も、青江教授と奥西哲子の関係は、全くと言っていい程、近づきません。
常に仕事上の関係でしか無い。海外の映画なら、このぐらい一緒にいれば、すぐにでもキスしそうなもんですけど、ま、青江、奥西は絶対にないんでしょうね。

実は、ここでちょっと伏線があり、青江教授が駅のホームである人物を目撃します。
風に流された紙風船を、いとも簡単に掴み、女の子に渡す男性です。
コレは、明らかに、甘粕謙人くんですよね。

ラプラスの魔女では温泉地で事故りそうなところを探しているとかありましたが、実は灰堀温泉にも来ていて、青江教授に目撃されていたんですね。

時系列的には、魔力の胎動の後にラプラスの魔女ですが、魔力の胎動を読んだ後に、もう一度、ラプラスの魔女を読むと、更に楽しめるかも知れませんね。

まとめ

この記事では、魔力の胎動を読んだ僕の感想をご紹介しました。

久しぶりに、東野圭吾さんの小説を2冊続けて読みました。
やっぱり、面白いです。

それに、魔力の胎動を読んだ後に、もう一度ラプラスの魔女を読み込んで見るのも、面白そうですね。

ラプラスの魔女は映像化しているようなので、魔力の胎動も映像化してほしいですね。

それと、魔女シリーズとして、「魔女と過ごした七日間」という小説も出ているようです。

出たばっかりのようですね。こちらの内容も気になりますねー

 

今回ご紹介した魔力の胎動はこちら

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ラプラスの魔女を読んだ僕の感想はこちらです。

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最近、ライトノベルばっかり読んでいたので、久しぶりにガッツリと東野圭吾の面白い小説読みたいなーと思っていたら、 書店でおすすめ棚にあったのが「ラプラスの魔女」でした。 直近で読んだ東野圭吾って「ガリレオ」ばっかりだったの...

 

 

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